鳥取県の原子力防災対策
1 目的
本県に隣接する原子力事業者の発電所や加工施設において、取扱中、運転中等に万一、放射性物質や放射線が異常水準で事業所外等へ放出された場合でも、住民の不安を解消し、また、その生命や身体など財産を護ることを目的としています。
2 原子力事業所等の概要
(1) 島根原子力発電所
事業者 中国電力株式会社
所在地 島根県松江市鹿島町
施設概要 沸騰水型軽水炉の1号機(46万Kw)と2号機(82万Kw) ※定期点検中
位置関係 県境から最短で約17Kmに位置
(2) 人形峠環境技術センター
事業者 独立行政法人日本原子力研究開発機構
所在地 岡山県苫田郡鏡野町上齋原
施設概要 ウラン濃縮原型プラント施設、濃縮工学施設、製錬転換施設など
※従来のウランの製錬・転換・濃縮等の技術開発は、その役割を終え、現在は核燃料物質を取り扱った大型施設の解体、ウラン回収・除去等に伴う取扱や貯蔵
位置関係 県境から近くに位置
3 防災対策を実施する地域の範囲、予想される影響等
(1)島根原子力発電所
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米子・境港市 : 島根原子力発電所から概ね半径30Km圏の地域をUPZ(緊急時防護措置を準備する区域)とすることが定められ、境港市全域と米子市の一部地域がUPZに含まれました。
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平成25年3月に、県・市では「地域防災計画(原子力災害対策編)」の全面修正にあわせ、災害時の住民避難要領をまとめた「広域住民避難計画(島根原子力発電所事故対応)」を策定しました。(平成26年3月に平成25年度修正を実施しました)
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これらの計画に基づき、放射線を測定する機器や防護用の資機材を整備しています。また、原子力防災訓練を行い、防災技術の習熟とこれらの計画の実効性を確保していきます。
(2)人形峠環境技術センター
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濃縮のみを行うウラン加工施設であって、ウラン235の取扱量が0.008テラベクレル未満であることから原子力災害対策重点区域を設定することは要しない、とされています。
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しかしながら、施設敷地内で防護措置が必要となるような事象の発生に備え、国、原子力事業者等の関係機関との情報連絡、住民等への迅速な情報提供、緊急時モニタリング等の施設周辺地域に係る体制を、地域防災計画(原子力災害対策編)に定め、平時から構築しておく必要があるとされ、引き続き防災対策を講じていきます。
4 県の原子力防災対策の概要
原子力災害に対する県、市町村、その他防災関係機関等の役割と責任を明確にし、万一災害が発生した場合の応急対策や、これを的確かつ円滑に実施するための次のような予防対策などからなる地域防災計画やマニュアルなどを整備しています。 また、防災業務関係者に対する研修や関係機関との防災訓練などに取り組んでいます。
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原子力事業者や地元市町、防災関係機関との情報の収集・連絡体制等を整備しています。
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災害発生時の応急対策活動を効果的に行うため、災害警戒・災害対策本部体制、防災関係機関相互の連携体制、広域的な応援協力体制、環境放射線モニタリング体制※など、必要な体制を整備しています。 ※緊急時における原子力施設からの放射性物質又は放射線の放出による周辺環境への影響を評価するため、平常時より環境放射線モニタリングを実施しています。
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住民等への的確な情報伝達体制や、災害発生時の屋内退避、避難誘導体制の整備に努めています。
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緊急時の応急活動などを円滑に行うための交通管理体制の整備に努めています。
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放射線測定・除染資機材、医療用資機材、防災業務関係者の安全確保資機材の整備や、緊急時対応可能医療機関の確保など、救助・救急体制等の整備に努めています。