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(平成29年11月27日)島根原子力発電所2号機中央制御室空調換気系ダクト腐食事象に係る報告書の補正の提出についての中国電力からの報告

平成28年12月8日に島根原子力発電所2号機の中央制御室の空調換気系のダクトで腐食が確認された事象※1について、平成29年3月9日に中国電力株式会社が本事象に係る原因と対策等を取りまとめた報告書を原子力規制委員会に提出した。当該報告書については、原子力規制庁での検討・確認がなされてきたが、このたび、検討が進み当該報告書に反映する必要が生じたことから本日(平成29年11月27日)、原子力規制委員会に補正書が提出された。
このことについて本県は、次のとおり安全協定に基づき中国電力株式会社から報告を受けました。
※1 核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律第62条の3に基づく報告事象

1 日時

11月27日(月) 午後2時30分~午後3時05分

2 場所

危機管理局長室(県庁第二庁舎3階)

3 対応者

【中国電力】島根原子力本部副本部長兼鳥取支社長 天野 浩一(あまの こういち)
【鳥取県】危機管理局長 安田 達昭(やすだ たつあき)
     原子力安全対策監 水中 進一(みずなか しんいち)

4 発生時案の概要

平成28年12月8日、中国電力が島根原子力発電所2号機の中央制御室空調換気系※2のダクトの点検を行っていたところ、当該ダクトに腐食孔(横約100cm、縦約30cm)が生じていることを確認した。当該系統は、実用発電用原子炉の設置、運転等に関する規則での安全上重要な設備に該当し、この系統に要求される必要な機能(隔離機能)を満足していないと判断した。ただし、法令違反ではない。
なお、島根原子力発電所2号機は、平成24年1月27日から定期検査中のため、原子炉は停止中(全燃料取出中)であり、本事象が発電所の安全性に影響を与えるものではなく、本事象による周辺環境への放射能の影響はなかった。
※2 通常は外気を取り入れて中央制御室の換気を行うが、事故発生時には事故が収束するまでの間、運転員がとどまって監視や操作を行うことができるように、外気の取り入れを遮断し、空気フィルタを介して内部循環させる機能

5 報告概要

・補正書は腐食穴に関する部分など分析データの拡充を図った。
・今回約100cm×30cmの穴が開いたダクトはガイドベーン(ダクト内の気流をスムーズにするための整流板)により、水がたまりやすい構造であった。また、当該ダクトは他のダクトよりも低い位置にあるため、水がたまりやすい構造であった。
・水分が溜まりにくくする対策としてガイドベーンを設けない構造に変更し、ダクト形状も角エルボから丸エルボに変更する。
・耐食性及び劣化状況の早期把握の観点を考慮し、ステンレス鋼板ダクトを炭素鋼(塗装あり)に変更する。

島根原子力発電所2号機 中央制御室空調換気系ダクト腐食事象の報告書に係る補正書の提出について

6 本県からの意見等

・原因の究明、調査、再発防止対策が十分であるか原子力規制委員会での審議・判断を注視していく。
・今回の事象の原因究明を行い再発防止を講じたうえで本県に報告いただきたい。
・この事案同様に点検サイクル等改善を図る必要があるものについては、水平展開を図っていただきたい。

<経過>

平成28年12月8日
 2号機中央制御室空調換気系のダクトに腐食孔(横約100cm、縦約30cm)を確認
 中国電力が法令に基づき原子力規制庁に連絡
 中国電力が本県に報告
 本県が安全協定に基づく現地確認(1回目)を実施
12月9日
 中国電力が本県に事象発生を説明(於県庁)
12月16日中
 国電力が原子力規制委員会に報告書を提出 *原因と対策等は引き続き調査
 中国電力が本県に報告書提出を説明(於県庁)
12月27日
 類似箇所点検結果を原子力規制委員会に報告
 中国電力が本県に類似箇所点検結果を本県に説明(於県庁)
12月28日
 本県が安全協定に基づく現地確認(2回目)を実施
平成29年3月9日 中
 国電力が原子力規制委員会に報告書を提出
 中国電力が本県に報告書提出を説明(於県庁)
11月27日 
 中国電力が原子力規制委員会に補正報告書を提出
 中国電力が本県に補正報告書提出を説明(於県庁)

補正報告書の提出
補正報告書の提出

補正報告書の概要説明
補正報告書の概要説明