低レベル放射性廃棄物の搬出に先立ち、搬出先である日本原燃（株）により実施された監査において、ドラム缶にモルタル充填する際に用いる添加水流量計2カ所の校正記録の一部に不適切な取扱いがあったことについて、平成２７年６月３０日に中国電力から連絡がありました。
本事案は、当該流量計について、実際には校正していないにもかかわらず、校正されていたかのように記録を作成し、日本原燃（株）が搬出の際に実施する監査に提出していたものです。
※島根原子力発電所では過去にも点検不備問題が発生しています。
点検不備問題（中国電力ホームページ）
本事案については、平成２７年８月５日の原子力規制委員会において、保安規定違反（監視）と判定されました。
県では、引き続き調査・確認等を行うとともに、原因究明と対策を中国電力（株）に求めて参ります。
主な経緯
＜平成27年＞
6月30日（火） 中国電力から本県に事前報告（芦谷鳥取支社長から危機管理局長）
中国電力が事案を公表（中国電力ホームページ）
中国電力から本県に説明（清水副社長から副知事）
安全協定に基づく現地確認（第１回）の実施
7月7日（火） 鳥取県・米子市・境港市の連名で中国電力に文書申入れ
7月9日（木） 中国電力が調査等の体制を発表
中国電力から本県に説明（芦谷支社長から原子力安全対策監）
8月5日（水） 保安規定違反（監視）と判定（原子力規制委員会）
8月6日（木） 安全協定に基づく現地確認（第２回）を実施
8月31日（月） 中国電力が原子力規制庁に調査結果等を報告したことを確認。
9月4日（金） 境港市原子力発電所環境安全対策協議会の開催
9月5日（土） 中国電力が第13回原子力安全文化有識者会議を開催 ※本県職員傍聴
9月7日（月） 中国電力が調査結果等に関する自治体向け説明会を開催。本県からも職員出席。
9月11日（金） 中国電力が調査報告を公表
中国電力から、調査報告の聴取
鳥取県・米子市・境港市の連名で中国電力及び原子力規制庁に要望等を実施
9月14日（月） 中国電力に申入れ書を手交
9月17日（木） 安全協定に基づく現地確認（第３回）を実施
米子市議会原子力発電・エネルギー問題等調査委員会の開催
9月28日（月） 境港市議会災害対策調査特別委員会の開催
10月9日（金） 鳥取県議会全員協議会の開催
10月13日（火） 平成27年度第1回原子力安全対策プロジェクトチーム会議を開催
11月4日（水） 平成27年度第2回保安検査結果の公表（原子力規制委員会）
11月27日（金） 中国電力が第14回原子力安全文化有識者会議を開催 ※本県職員傍聴
12月11日（金） 中国電力が再発防止対策の進捗状況（平成27年11月末現在）を報告
12月16日（水） 中国電力が懲戒処分を実施
＜平成28年＞
1月19日（火） 中国電力が住民説明会に係るチラシを新聞折込
中国電力が再発防止対策の進捗状況（平成27年12月末現在）を報告
1月21日（木） 住民説明会（島根県）の開催
1月22日（金） 住民説明会（鳥取県）の開催
2月3日（水） 平成27年度第3回保安検査結果の公表（原子力規制委員会）
2月9日（火） 中国電力が再発防止対策の進捗状況（平成28年1月末現在）を報告
2月10日（水） 2県6市原子力防災連絡会議で島根原子力規制事務所から聞き取り
2月12日（金） 安全協定に基づく現地確認（第４回）の実施
2月17日（水） 中国電力が第15回原子力安全文化有識者会議を開催 ※本県職員傍聴
2月18日（木） 米子市原子力発電書環境安全対策協議会の開催
3月18日（金） 中国電力が再発防止対策の進捗状況（平成28年2月末現在）を報告
4月22日（金） 中国電力が再発防止対策の進捗状況（平成28年3月末現在）を報告
5月11日（水） 平成27年度第4回保安検査結果の公表（原子力規制委員会）
5月16日（月） 平成28年度第1回鳥取県原子力安全顧問会議を開催
5月22日（日） 第1回鳥取県原子力安全対策合同会議を開催
5月30日（月） 中国電力が再発防止対策の進捗状況（平成28年4月末現在）を報告
6月20日（月） 中国電力が再発防止対策の進捗状況（平成28年5月末現在）を報告
8月26日（金） 安全協定に基づく現地確認（第５回）の実施
10月4日（火） 中国電力が充填固化体製作再開の方針を公表
10月5日（水） 中国電力が本県に対して現状を説明
10月6日（木） 安全協定に基づく現地確認（第６回）の実施
10月11日（火） 中国電力が充填固化体の製作を再開
10月14日（金） 中国電力が第16回原子力安全文化有識者会議を開催 ※本県職員傍聴
中国電力の調査等
原子力規制委員会への調査結果等の説明（平成27年8月31日）
中国電力は調査結果等を原子力規制庁に説明しました。
原子力規制庁は本事案について中国電力が組織としての問題と捉えていることを確認しました。
原子力規制委員会への調査結果（調査報告（案））についての説明（平成27年9月4日）
中国電力は、原子力規制庁に本事案の調査結果を説明しました。
原子力規制庁は、報告書（案）に記載された内容を含む対策について、引き続き保安検査等で確認していく旨指摘しました。
本事案に係る中国電力の対応（中国電力ホームページ）
保安規定違反（監視）の判定
平成２７年度第１四半期の保安検査期間外において、「監視」に該当する事象が、中国電力株式会社島根原子力発電所において１件（島根原子力発電所 低レベル放射性廃棄物のモルタル添加水流量計の校正不備について）確認された。原子力規制委員会は年４回行われる保安検査において、安全文化醸成活動も含め事業者の行う改善措置の状況を監視していく。
（参考）平成２７年８月５日原子力規制委員会資料
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